経営者・人事必見!働き方改革のユニークな事例9選を一挙にご紹介 | Talknote Magazine

経営者・人事必見!働き方改革のユニークな事例9選を一挙にご紹介

「自社の働き方を変えて、チームとしての生産性を上げたい」
「働き方改革のユニークな事例を知りたい」
「自分たちも個性あふれる働き方改革を推進したい」

このようにお考えの経営者・人事の方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、働き方改革のユニークな事例をご紹介します。

本記事のポイント

  • 働き方改革のユニークな事例を学べる
  • 職場環境や福利厚生のアイデアを学べる
  • スマートワークについてわかる

いざ「自社の働き方を変えよう!」と思っても、具体的にどのような取り組みをすればよいのかなかなかイメージできないもの。そんな方向けに、具体的な9の企業事例をご紹介します。どれもこれもユニークな事例ばかりです。ぜひ自社の働き方改革にお役立てください。

働き方改革のユニークな事例9選

それではさっそく、働き方改革のユニークな事例を見ていきましょう。「ユニークな取り組み」をいくつかのカテゴリーに分けてご紹介します。

「残業」に関するユニークな事例

まずは「残業」に関するユニークな事例です。働き方改革において「残業」や「労働時間」は重要なキーワードといえます。

UQコミュニケーションズ株式会社の「朝の勤務を残業にカウント」

UQコミュニケーションズ株式会社は、KDDIグループの子会社で、無線データ通信事業をメインにおこなう会社です。モバイルネットの「UQ WiMAX」、スマートフォン通信の「UQ mobile」といった人気サービスを提供しています。

2014年より働き方改革へのアプローチをはじめた同社。当時、新規事業の立ち上げが続いていたため、残業に追われる社員が多く、社内全体が慌ただしかったといいます。しかし「忙しいからこそ仕事のやり方を変えるべきだ」と考え、制度の見直しをすることに。

【同社で実施する残業の施策】

  • 朝の仕事を残業にカウントし「20時以降の残業」を廃止
  • 「会議は30分以内」と決めることで、無駄な時間を削減
  • 「今増やすべき仕事・切るべき仕事」を明確に分けた

これらの施策によって、平均10%の残業時間が削減できたそう。新規事業で忙しいからこそ「働きすぎない」ことで、生産性アップにつなげた事例です。

【参照】 株式会社ワークライフバランス | ケーススタディ

株式会社ZOZOの「ろくじろう」

株式会社ZOZOは、日本最大級のファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する会社です。70万点を超える商品、即日配送サービス、さらには「ツケ払い」といった、ユーザーファーストなサービスを提供しています。

「8時間労働が当たりまえ」という日本人の常識を見直すべく、同社では「ろくじろう」という制度を導入。文字通り「6時間労働が許される」という取り組みです。単に6時間で帰宅できるというわけではなく、「短い時間でも仕事が終わるように生産性を上げよう」という意図が込められています。

【同社で実施する残業の施策】

  • 6時間での退社が認められる「ろくじろう」の実施
  • 1日最大2時間の時短利用ができる「家族時短」の実施

6時間労働や家族時短の実施など「社員のプライベート」に着手した、ユニークな事例といえるでしょう。

【参照】 株式会社ZOZO

「オフィス環境」のユニークな事例

続いて「オフィス環境」に関する事例を見ていきましょう。オフィス環境は、社員のモチベーション・生産性向上にもつながる大切な要素です。

イグナイトアイ株式会社の「ABW型オフィス」

イグナイトアイ株式会社は、「創造的な生き方・働き方へのシフト」というミッションのもと、「採用ノウハウ」と「IT」を駆使したクラウドサービスを使い、企業の採用力向上を支援する会社です。

同社のミッションは「オフィス」にも反映されており、とくに注目したいのが「ABW型オフィス」です。ABWとは、従来のような島型の固定席が並ぶオフィスとは異なり、高い集中力を要する場面、Web会議をする場面、コワーキングなど、さまざまな場面に合わせた執務スペースを設けることを指します。

【ユニークなポイントは?】

同社のABWでは「ナチュラルとインダストリアルの融合」をコンセプトとしています。観葉植物や木目で「ナチュラル」を表現し、無機質なライトや壁で「インダストリアル」を表現。人工的な空間の中に「自然」が垣間みえることで、社員の集中力向上にも役立っているといいます。

【参照】 働き方改革 事例集 | イグナイトアイ株式会社の働き方改革事例

ダイヤオフィスシステム株式会社の「フリーアドレス」

ダイヤオフィスシステム株式会社は、「働く人が輝けるオフィスを。」という使命のもと、オフィスの設計やデザイン、働き方に関するコンサルティングをおこなう会社です。

同社では、働き方改革の一環として「フリーアドレス制」を導入。フリーアドレス制とは、社員がそれぞれ「好きな席」で仕事ができる制度のこと。席を自由にすることで、社内の堅苦しい雰囲気が改善され、社員の「横のつながり」が生まれやすくなるのです。

【ユニークなポイントは?】

オフィス空間のデザイン事業をおこなう同社では、一般的なPCデスクだけでなく、下記のような多様なタイプの座席を用意。

  • 集中ブース席
  • ファミレス席
  • カウンター席
  • スタンディングデスク

オフィス家具も、1社だけでなくさまざまなメーカーのものを置くことで、実際に自分たちが使った感想をお客様に伝えられるといいます。

【参照】 働き方改革 事例集 | ダイヤオフィスシステム株式会社の働き方改革事例

「福利厚生」のユニークな事例

続いて「福利厚生」に関するユニークな事例をご紹介します。会社を決めるポイントとして「福利厚生」を重要視する人も多いため、企業としては充実させておきたいところです。

株式会社メルカリの「認可外保育園補助」

株式会社メルカリは、「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」というミッションのもと、フリマアプリ「メルカリ」を運営する会社です。現在では、日本のみならずアメリカにもサービスを拡大しています。

同社では、スタッフが安心して出産や育児ができるよう「認可外保育園補助」を実施。認可外保育園補助とは、スタッフの子どもが認可保育園に入れず、「認可外保育園」に入園した場合、会社側が「保育料の差額」を全額負担する取り組みです。

【ユニークなポイントは?】

月々2万円ほどの認可保育園に対し、認可外保育園では10万円ほどの月謝がかかる場合があります。その8万円の差は、スタッフにとっては大きな負担です。「認可保育園に入れなかったらどうしよう」「このままの給料だと厳しいかも…」と不安を抱えるスタッフも少なくありません。そんな中で、差額を会社が負担することは、スタッフの精神的ストレスの軽減にもつながります。

【参照】 株式会社メルカリ | Go Boldな働き方を促進!「merci box」に認可外保育園補助が追加されました

「業種別」のユニークな事例

次に「業種別」のユニークな事例を見ていきましょう。働き方改革は、今やどの業種でも盛んにおこなわれています。

【金融・保険業】三井住友海上火災保険株式会社の「遅刻特認」「イクメン休暇」

三井住友海上火災保険株式会社は、自動車保険や火災保険、傷害保険など、多数の保険を取り扱う損害保険会社です。
日本最大級の保険会社ともいえる同社では、いくつものユニークな取り組みを実施しています。なかでも注目したいのが「遅刻特認」と「イクメン休暇」です。

まず遅刻特認ですが、単に社員の遅刻が認められるというわけではありません。これは「妊娠中の社員」を対象にした制度で、通勤が体にとって負担になる場合、就業時間を変更できるというもの。イクメン制度は「男性社員」に向けたもので、出産予定日の前後3日間は仕事を休める制度です。

【ユニークなポイントは?】

仕事をしながらの出産・育児は、女性・男性問わず大きな負担になるもの。そういった負担を和らげるべく、休暇取得や遅刻のハードルを下げる取り組みは、社員にも「安心感」を与えることでしょう。

また同社では、自宅にいても社内のネットワークにアクセスでき、自宅にいながらスムーズに上司・部下とのコミュニケーションが可能です。

【参照】 moconavi NOTE

【IT】ヤフー株式会社の「1on1ミーティング」

ヤフー株式会社は、ポータルサイト「Yahoo!JAPAN」をはじめ、広告事業やeコマース事業など、幅広い事業を手がける会社です。

日本最大級のポータルサイトを運営し、社員数は7,000人を超える同社。そんな同社が働き方改革で実践するのは「1on1ミーティング」です。1on1ミーティングとは、上司と部下が1対1で話し合う場のこと。上司が「部下の悩み」に耳を傾けることで、従業員エンゲージメント向上や部下の育成につなげます。ヤフーでは、2012年から1on1ミーティングを導入。その「先駆け」としても有名です。

【ユニークなポイントは?】

1on1ミーティングは、「短いサイクルでたくさん実施する」のがポイント。半年〜年に1回のペースで、社員の成績やスキルを評価するためにおこなう「人事考課」とは大きく異なります。週1回〜月1回のペースで1on1をおこなうことで、いち早く部下に「気づき」を与えられ、組織としての課題解決もスピーディーになるのです。社員の生産性が上がり、チーム力のアップにもつながります。

【参照】 ヤフーが目指す社会問題を解決する働き方

【卸売業】株式会社テンポスホールディングスの「パラダイス制度」

株式会社テンポスホールディングスは、飲食店の開業や経営に関するノウハウを多方面からサポートする「飲食プロデュース」の会社です。店舗開業に必要な厨房機器などの提案の他、不動産、内装まで幅広いサポートをおこないます。

同社のメイン事業は、厨房機器の販売をおこなう「テンポスバスターズ」の運営です。テンポスバスターズでは、60歳以上の「シニア世代」が大活躍しているそう。そこで、彼らが安心して働ける環境をつくろうと「パラダイス制度」を導入。

【ユニークなポイントは?】

パラダイス制度とは、60歳以上の社員を対象に、その「評価指標」をゆるやかにする制度です。年齢を重ねるとともに、どうしても体力的な衰えがあらわれてしまうもの。パラダイス制度は、そうした社員が長く働けるために、「休日を1日増やしても給料は下げずに、雇用し続ける」というもの。体力・精神面においてシニア世代が無理なく働ける環境をつくることで、チーム力向上にもつながります。

【参照】 働き方改革 事例集 | 株式会社テンポスホールディングスの働き方改革事例

【健康関連サービス業】株式会社ルネサンスの「健康経営」

株式会社ルネサンスは、「生きがい創造企業」という企業理念のもと、スポーツクラブ運営をはじめ介護リハビリ支援、店舗開発コンサルティングなど、さまざまな事業を手がける会社です。

スポーツクラブや女性用フィットネススタジオを展開する同社。事業内容からもイメージできるように、何よりも「健康」「生きがい」にこだわっており、働き方においては「健康経営」に力を入れています。健康経営とは、「社員の健康管理を経営課題として考え、個人の生産性向上を目指す経営手法」のことです。

【ユニークなポイントは?】

同社では、オフィスの休憩所に体組成計を置いたり、気軽に低糖質・高タンパクの食事を食べられる「nosh(ナッシュ)」というサービスを利用したりと、「健康への習慣づくり」のきっかけを社内に数多く用意。健康に関する取り組みが評価され、3年連続で「健康経営有料法人ホワイト500」にも認定されています。

【参照】 働き方改革 事例集 | 株式会社ルネサンスの働き方改革事例(後編)

スマートワークとは?

働き方改革が進む現代。あなたは「スマートワーク」という言葉を聞いたことはありますか? スマートワークとは、「多様な働き方を認めることで生産性を上げる働き方」のこと。スマート(Smart)が「賢い」を意味するように、スマートワークでは、効率的に働くことを目的としています。

たとえば、ICT(情報通信技術)によって時間や場所にとらわれない働き方を実現する、人間の感覚に頼っていた業務をIoTデータに置き換える、など。より「賢い仕事」への取り組みを指します。

また、似たような言葉に「リモートワーク」があげられます。リモートワークとは「会社のオフィス以外の場所でも仕事ができる働き方」のこと。時間や場所など「効率」を重要視するスマートワークに対して、リモートワークは「場所」に限定した働き方になるので、ここで覚えておきましょう。

【まとめ】働き方改革のユニークな事例

本記事では、働き方改革について、以下のようなユニークな事例をご紹介してきました。

  1. UQコミュニケーションズ株式会社の「朝の勤務を残業にカウント」
  2. 株式会社ZOZOの「ろくじろう」
  3. イグナイトアイ株式会社の「ABW型オフィス」
  4. ダイヤオフィスシステム株式会社の「フリーアドレス」
  5. 株式会社メルカリの「認可外保育園補助」
  6. 【金融・保険業】三井住友海上火災保険株式会社の「遅刻特認」「イクメン休暇」
  7. 【IT】ヤフー株式会社の「1on1ミーティング」
  8. 【卸売業】株式会社テンポスホールディングスの「パラダイス制度」
  9. 【健康関連サービス業】株式会社ルネサンスの「健康経営」

今回は9つの企業事例をご紹介しましたが、企業によって取り組み内容はさまざまです。労働時間の見直しにこだわる企業もあれば、オフィス環境にこだわる企業もあります。社員のモチベーション・生産性を高めるためには、会社側が「より良い働き方」を提供し続ける必要があるでしょう。働き方を見直そうとお考えの経営者・人事の方は、ぜひ今回の内容をお役立てください。

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