組織運営の肝となる「ビジョン」を正しく理解する。有名企業の事例も紹介 | Talknote Magazine

組織運営の肝となる「ビジョン」を正しく理解する。有名企業の事例も紹介

「人によって価値観がばらばら」
「意思決定における判断軸が人によって異なる」
「組織のビジョンが全く浸透していない」

ビジネスシーンにおいて、「ビジョン」という言葉を耳にする機会は多い傾向です。ビジョンを持つことは、組織を運営するうえで非常に重要なため、従業員の働き方にも大きな影響を及ぼします。

ただ、ビジョンを掲げたとしても、社内に浸透しなければ意味がありません。本記事では、ビジョンの意味とその重要性についてご紹介します。

本記事のポイント

  • ビジョンの意味が分かる
  • 組織のビジョンと個人のビジョンの関係性が分かる
  • 有名企業のビジョンを把握できる

組織運営とビジョンは密接な関係にあります。ビジョンが浸透しないことを課題に感じる人は、ぜひ参考にしてください。

ビジョンとは?

企業経営においてビジョンが重要と語られますが、その意味については漠然としか理解されていません。ビジョンという言葉そのものの意味は「将来の構想や洞察力」です。組織運営におけるビジョンも「将来のなりたい姿」を示しており、意味に大きな違いはありません。

ビジョンを掲げることはすなわち、「目標を達成することでどんな姿になっていたいか」と言い換えることもできます。日々の仕事においてビジョンを持って働くことで、行動の精度とスピード感が高まることが期待できるでしょう。

ピーター・ドラッカーの著書においても、企業における大切な3要素「ミッション・ビジョン・バリュー」として、その重要性は説明されています。

≫ ビジネスでよく使われるミッションとは?

ビジョンを「持つこと」と「共有すること」の重要性

組織運営では、ビジョンを「持つ」「共有する」といったことが重要です。毎日行っている仕事は、達成すべき目標から逆算した内容となり、その目標の先にあるものこそが組織が将来なりたい姿、すなわちビジョンとなります。

逆に、達成すべきビジョンがないということは、日々の業務ですべきことを明確にできていないことと変わりません。従業員についても、組織のビジョンと自身の目標を重ねることができれば、それが努力する理由になります。

モチベーションを高めることができれば、日々の業務に意味を見出し、中長期的な視座の確保も期待できるでしょう。また、ビジョンは意思決定の軸にもなるため、日々の業務を円滑に進めるためにも重要です。

ただ、ビジョンを掲げたとしても、うまく共有できていないケースも少なくありません。ビジョンは、社内に浸透してこそ大きな効果を発揮します。例えば、ビジョンが浸透していれば、単なるマニュアル的な指導ではなく、未来を見据えた教育が可能です。

また、組織の一員として同じ目標を持っていることで、自身に求められる姿も明確になります。そのため、ビジョンを共有することは、従業員が正しい方向へ努力できる道標にもなるのです。

組織(企業)のビジョンと個人のビジョン

組織と個人のビジョンは、異なります。ただ、組織として活動をするうえで、個人のビジョンの延長線上に組織のビジョンがあると、組織のパフォーマンスの最大化が期待できるでしょう。

そのためには、組織のビジョンからドリルダウンする形で、個人のビジョンが形成されている姿が望ましいです。組織のビジョンを達成するために、「個人として何をすべきなのか」「そのためには何が必要なのか」といった流れで、個人がビジョンを形成できる環境を作る必要があります。

具体例として、組織と個人のビジョンについてご紹介します。

<組織のビジョン>
自社のサービスを社会に普及し、より多くの人が使うことで、人々の生活を円滑で便利なものへ変貌させる

<個人のビジョン>
人々の生活状況を具体的にイメージできるようニーズの言語化に努め、商品開発やマーケティングへと発展できるような人材になりたい

組織(企業)が拡大しても、ビジョンを浸透させるには?

組織と個人のビジョンをリンクさせるためには、単にビジョンを掲げるだけでは不十分です。まずは、組織のビジョンを浸透させることを目的に、経営層からのメッセージを適切に伝える機会を設ける必要があるでしょう。

少人数の組織であれば、日常的な会話だけでも問題ないでしょう。しかし、組織の人数が多くなると話せる人数にも限界があり、コミュニケーション量の確保が難しくなります。そのような場合には、社内用のポータルサイトや、ツールの導入が効果的です。

有名な企業の掲げているビジョン

ビジョンそのものに魅力がなければ、達成しようと思うモチベーションも湧きません。ここでは、実際に有名企業が掲げているビジョンを5つご紹介します。

無印良品

「良品」には、あらかじめ用意された正解はない。しかし、自ら問いかければ、無限の可能性が見えてくる。

日本で有名な小売企業「無印良品」。自身に問いかけ続けることで、本当に良い商品を追求する姿が言語化されています。単に売ることを目的とすれば、トレンドを押さえることも有効でしょう。

しかし、無印良品では個性や流行を超えた、実にシンプルなアイテムを開発することで、顧客にとって本当に意義のある商品を提供しています。

サイバーエージェント

21世紀を代表する会社を創る

インターネット領域で活躍するサーバーエージェントは、世界に通用するサービスを創るべく、多数の会社を創業。子会社という形でいくつものサービスを発進させ、ビジョンを達成するため、従業員に多くのチャンスを与えています。

その結果、日本を代表する企業として今もなお発展を遂げているのです。

ZOZO

世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。

ZOZOは、ファッション通販サイト「ZOZO」を展開している企業です。衣類は、当たり前のように着用するからこそ、人をポジティブに変える起点になります。誰もがファッションを楽しめることで、世界中をカッコよく、世界中を笑顔にすることを目指して活動しています。

ニトリ

住まいの豊かさを世界の人々に提供する。

ニトリは、ビジョンを体現している企業として有名です。例えば、引っ越しの際にニトリで買い物をしたことのある人は多いのではないでしょうか。それは、まさに私たちが「住まいを豊かにしたい」という想いがきっかけであり、ニトリのビジョンが浸透していることの証明になります。

Amazon

地球上で最もお客様を大切にする企業であること

求めるアイテムは違っても、すべての顧客は「いつでも、どこでも、安く購入できること」を求めています。Amazonは、今でこそ日常に浸透していますが、このビジョンの達成がいかに難しいかは容易に想像できるでしょう。

Amazonは、世界中の商品を取りそろえており、今もなおビジョンの達成に向けて躍進しています。

まとめ

ビジョンは、社内に浸透することで、はじめて意味が生まれます。そのため、単にビジョンを掲げるだけでは不十分です。また、組織を運営する中で組織のビジョンと個人のビジョンが紐づいているかも重要な視点となります。
この2つがリンクすることで、組織としてのパフォーマンスの最大化が期待できるでしょう。

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