ツールに抵抗感のあったスタッフも今では積極的に投稿!訪問看護ステーションにおけるTalknoteの導入効果とは
あったか訪問看護ステーション
2005年に「あったか訪問看護ステーション」を開設。2021年4月に訪問看護事業および居宅介護支援事業を医療法人裕徳会に承継し、医療と在宅の架橋役として「地域包括ケアシステム」の促進に努めている。訪問エリアは横浜市港南区・磯子区・栄区・戸塚区。
課題
- LINEだとセキュリティ面が不安で、利用者の名前を伏せ字にするなど煩わしさが生じていた
- 利用者が多く情報が流れてしまい、欲しい情報にアクセスするのが大変だった
- 紙のマニュアルを作っても探すのが大変で有効活用できていなかった
効果
- 利用者の名前をフルネームで共有できるようになり、確認の手間が省けるなど、情報共有のスピードが上がった
- 利用者ごとに情報を整理できたので、欲しい情報をすぐに見つけられるようになり、業務効率化につながった
- ペーパーレス化が実現したことで、マニュアルなども必要なタイミングですぐに検索して確認できるようになった
- 情報共有の質が上がったことで、担当スタッフが変わっても変わらぬサービスが提供できるようになり、利用者の安心感につながった
情報量が多く、欲しい情報にたどりつくだけでも
煩わしさを感じていた
導入の経緯
伊藤さん
Talknoteを導入する前は、LINEグループで情報共有していました。ただ、利用者さんの個人情報も含んだやり取りをしていたので、漏えい対策として「伊◯さん」などと伏せ字を使ってやり取りしていました。業界的では“あるある”なことですが、煩わしいといえば煩わしいですよね。
飛澤さん
あとは、LINEでのコミュニケーションが増え、欲しい情報にアクセスするのが大変でしたね。営業時間内なら施設内で話せますが、利用者さんが多く、ターミナル期の患者さんも一定数いらっしゃるので、営業時間外に突発的に訪問することもあって。子育て中のスタッフもいるので、緊急の連絡はLINEに頼らないといけない状況でした。ただ、LINEだとどうしても投稿が上に流れてしまって、なかなか情報にたどり着けないことも多く、使いにくさを感じていました。
伊藤さん
ペーパーレス化も課題のひとつでした。せっかく紙のマニュアルを作っても使われずに古くなったり、同じようなものを作ってしまったり。増えていくだけで、有効活用されていないことにも課題を感じていました。
リテラシーに不安があったスタッフも、今では積極的に投稿
Talknoteの導入経緯
伊藤さん
コミュニケーションツールを導入しようと、はじめはTalknoteを含め、3社くらいで比較検討しました。その中でTalknoteに決めたのは、機能性や使いやすさはもちろん、営業担当の方がとても親切だったことが大きかったですね。コミュニケーションツールについてそもそも知識がなく、どれを選んでいいのか分からない私たちに、すごく分かりやすくていねいに説明していただきました。
飛澤さん
施設まで来て対面で説明いただいたのはTalknoteだけだったので、そういった点も信頼につながって導入に至りました。
伊藤さん
あとは、同じく訪問看護事業を展開している企業の活用事例がTalknoteのホームページに掲載されていて。導入後のことをイメージしやすかったのもTalknoteを導入した理由のひとつです。とくに導入に関して不安はなく、むしろ従来のコミュニケーション環境に不便を感じていたこともあって、説明を聞きながら「すぐにでも導入したい」と思いました。
飛澤さん
もちろんツールを導入することに抵抗を感じるスタッフがいないか不安はありました。ただ、Talknoteはツールに慣れていない人でも操作しやすいように作られているだけでなく、施設で使い方講習会を開いていただいたこともありすぐに慣れていきました。今では苦手だったスタッフも、頑張ってたくさん投稿してくれています。
伊藤さん
全員で一気に導入せず、メインで運用していくスタッフ4人だけに先んじて導入したのも良かったですね。その4人で1〜2か月ほど使ってみて、操作にひと通り慣れたところで全員に導入しました。操作に悩むことがあっても4人の誰かに聞けば解決するような状態を作れたことも良い点だったと思います。気軽に投稿してもらえるよう、その4人が積極的に投稿したり「いいね!」を押したり。そういったこともスムーズに導入できた要因のひとつかもしれないですね。
電子カルテと併用することで、
質の高いケアが実現
よく使うノート
[利用者ごとのノート]
利用者さんごとにノートを作っています。電子カルテはほかのツールで管理しているので、Talknoteでは電子カルテに載せられない補助的な情報を投稿するようにしています。
[要チェック利用者]
体調が優れなかったりお看取りが近かったり、要チェックの利用者さんの情報を投稿するノートです。訪問したスタッフが「今日の状態はこうだった」「次回はこういう対応が必要そうだ」などといった内容を投稿することで、ほかのスタッフがその情報を知ったうえで訪問できます。
[マニュアル関係]
各種マニュアルをアップするノートです。これまで紙で管理していたマニュアルはすべてpdfに変換し、Talknoteで管理しています。紙だと探すのに大変で活用できていませんでしたが、Talknoteなら検索でヒットするので以前みたいに探す手間がなくなりました。
[インシデントレポート]
医療事故やヒヤリハットを共有するノートです。大きな事故があれば全員で集まって共有しますが、全員が集まるのはなかなか難しいケースではこのノートで共有しています。「私はこうやって気をつけてる」などといった投稿もあって、学びを共有する場にもなっています。
[研修案内]
施設には日々さまざまな研修案内のチラシが投函されます。これまではチラシ置き場があって、気付いた人だけが見る感じでした。でも「研修案内」のノートにチラシをアップすることで、全員の目に触れるようになりました。具体的にどれくらい研修の参加率が増えたかは分かりませんが、増えているのは確かです。
[研修報告]
参加した研修の報告書や資料などを共有するノートです。興味があって「行きたい!」と思った研修でも、家庭の都合などでどうしても参加できないこともあります。参加していなくても報告書や資料によって研修内容を確認できるので、スキルアップにもつながっているはずです。
よく使う機能
[いいね!]
すべての投稿に「いいね!」を押すのは大変なので、絶対に目を通してほしいノートの名前に「いいね!」の絵文字を付けて、そのノートの投稿を読んだら「いいね!」を押すようにルール化しています。
[アルバム機能]
電子カルテとして利用しているツールだと、添付できる画像枚数に制限があるだけでなく、画像を投稿すると荒くなってしまうんです。Talknoteなら何枚でもきれいに投稿できるので助かっています。たとえば利用者さんに皮膚のトラブルがあった場合、手当ての方法が分からないと以前は撮影した画像を事務所で確認し、次の訪問時に手当てをするなどしていました。でもTalknoteならリアルタイムで共有できるので、タイムラグを発生させることなくすぐに手当てできます。利用者さんはもちろん、経験の浅いスタッフにもメリットにつながっています。
[動画投稿]
Talknoteでは画像だけでなく動画も投稿できます。たとえば歩き方に違和感があったら、リハビリ職のスタッフに動画を共有して見てもらったり、ベッドから車椅子への移乗方法を動画で共有したり。情報共有はもちろん、スキルの共有にも役立っています。
[上部固定]
投稿を常に上部に表示しておける機能です。それぞれの利用者さんのノートでとくに重宝していて、たとえば緊急連絡先や主治医の先生の詳細などを上部固定しています。また、「訪問時に駐車する場所」や「入室時の注意点」など、利用者さんごとにそれぞれ異なるルールがあったりするので、上部固定することで担当ではないスタッフがはじめて訪問する場合でも適切に情報を得たうえで訪問できます。
業務の効率化はもちろん、
利用者の安心感にもつながった
導入の効果
伊藤さん
利用者さんの情報にすぐにアクセスできるようになったのは何よりも大きな効果だと感じています。電子カルテとして利用しているツールは欲しい情報にたどり着くまでに時間がかかるのですが、Talknoteは検索機能もあるのでアクセスしやすいんです。上部固定機能などを使うとより情報が把握しやすく、業務の効率も上がったと感じています。
飛澤さん
Talknoteは個別にメッセージを送れるのもいいですね。これまでは個人のスマホやLINEでやり取りしていたことも、Talknoteなら個人にはもちろん、必要なメンバーを選んでメッセージが送れるので重宝しています。同じメッセージを何度も送る必要がなく、これも効率化につながっています。
伊藤さん
ケア中は電話に出られなかったりするのですが、次の訪問先が急に変わったりすることもあるので、そういった場合はメッセージで送っておけば後で確認できますからね。助かっています。
飛澤さん
あとはやっぱりペーパーレス化ですね。Talknoteを導入する前は夜中に緊急で訪問する必要がありそうな利用者さんのファイルを持ち歩いていました。個人情報が載っているので慎重に管理しないといけないだけでなく、情報がアップデートされていない場合は改めて利用者さんにお聞きしないといけません。更新の手間が発生するのはもちろん、タイムリーな更新がされていないと、「共有されていないんだ」といった不信感にもつながるので、管理が大変でした。
今後について
飛澤さん
Talknoteには外部連携といって、関連会社や取引先の担当者などを招待できる機能があるので、今後は外部連携機能も使っていきたいですね。というのも、訪問看護の部門ではみんなに浸透してかなり使い込んでいますが、同じ法人内にケアマネージャーの部門もあるので、ケアマネさんにもTalknoteで情報を共有できたら、より効率化されたりより良いケアにつながったりする気がします。今後、連携していきたいですね。