それぞれの訪問車が一つの小さな歯科医院、 分散された情報をTalknoteで集約 | 導入事例 | Talknote

それぞれの訪問車が一つの小さな歯科医院、 分散された情報をTalknoteで集約

医療法人社団あさがお会
法人統括診療部長佐藤 守

東京都町田市を中心に歯科クリニック、ケアプランセンター、訪問歯科診療を展開。「歯科医療を通じて、地域に少しでも貢献したい」という思いで、患者様の不安を少しでも取り除けるよう、一人ひとりに合わせて心を込めた良質な診療を提供している。

https://asagao-kai.com/

課題

  • 訪問歯科がゆえに、一度外に出てしまうと戻ってくるまで状況が掴めなかった
  • 情報がたらい回しになっていて、情報伝達に時間がかかっていた
  • 他部署が何をしているのか把握できず、交流が少なかった

効果

  • 訪問先を周りながら事務作業を処理できるようになった
  • 残業が減り、スタッフが早く帰れるようになった
  • 外部連携を進めることで、効率的な医療の提供が可能となった

医療業界はアナログの塊で、
紙とペンとノリとハサミでできている

導入前の課題

僕ら医療業界ってものすごくアナログで、いまだに紙とペンとノリとハサミで生きているような状態です。うちも本院と分院あわせて4つの院がありますが、院ごとの受付ノートに電話を受けた内容がメモしてあって、訪問診療から帰ってきた職員が自分で読んでチェックするようにしていました。でもこのやり方だと、全体を把握できていないことによる問題がいくつも起こっていたのです。ほかの分院で何が行われているのか全く見えなくて急にスタッフが辞めてしまったり、クレームが分院の中だけで止まってしまい本院でさらに問題を引き起こしたりといったように。また、『医療職あるある』ですが、同じ院内であってもほかの部署のスタッフと横のつながりがなくて、専門職のスタッフが事務方のスタッフをちょっと見下すみたいなこともありました。「君たちに言ってもわかんないでしょ?」といった具合に。そこで、お互いにオープンに情報のやり取りができるツールを探していたのです。

コミュニケーションツールを導入する際に、次の二つを重要視していました。まず一つは簡単で使いやすいこと。もう一つは、医療法人で患者さんの情報をやり取りするので、セキュリティがしっかりしていることです。他社のツールも比較検討したのですがどうもピンとこなくて、ぴったりだったのがTalknoteでした。年齢層が高いスタッフも多いので、使いやすさが一番の決め手になりました。

導入時の工夫

実は、導入当初はスタッフから猛反対されていました。当時は80人ぐらいのスタッフがいたのですが、それこそ70人ぐらいは「何のためにやるんですか」と総スカンだったのです。医療系の人間ってなにか大きく変えるのをすごく嫌がることが多いんです。そこで、最初は幹部のスタッフに使わせて少しずつ広めていきました。

これがまた医療職であるがゆえにトップダウンが効くことがあって、「この通りにやってください」となると飲み込みがすごく早い業種でもあります。ドクターが「こうします」としたら周りのスタッフも「まあしょうがない」となってみんな使い始めてくれたのです。1ヶ月後ぐらいには全員に登録させて、2ヶ月後には「この日をもって、アナログのノートなどはすべて廃止します」と宣言し、数ヶ月後にはTalknoteがないと仕事にならないという状態になりました。

医療法人社団あさがお会 インタビュー風景

現場と事務のスムーズなやり取りによって、
訪問スタッフの事務処理が激減

Talknote導入による変化

訪問歯科なので、本部のある町田だけでも毎日7台の車が出ています。各院にも2台ずつあるので、全部で15~16台が常に稼働しています。その1台ずつにドクターと衛生士、運転手、コーディネーターらの3~4人体制で動いています。扱う患者数的にも車1台が歯科医1軒という規模感です。

それなのに、車が訪問に出てしまうと戻ってくるまで状況が掴めないでいました。急に歯が痛くなったから来てほしいという情報があっても、今まではそれぞれの車に電話してどの車が向かうのか調整が必要でした。ですが、Talknoteを使って急患の情報を専用グループに投稿することで、1号車だったら何時頃に行けるとか、2号車ならどうだという情報のやり取りができ、本部の事務が各車をコントロールしながら最適な振りわけを行うことが可能となりました。

ほかにも、訪問でまわっていたスタッフが事務所に戻ってきてからの動きが大きく変わりました。以前は戻ってきてから受付ノートを見て、問い合わせがあったところに電話をかけて、と処理する事が多かったのです。それが今では、事務が電話で受けた問い合わせ内容をそのままTalknoteに書き、現場の担当スタッフがTalknoteを見てその場から連絡を取れるようになったので、すごく効率が上がりました。

それから、TalknoteのAPI機能を用いて、私たちが独自に作ったアポイント管理用のスケジュールシステムを連携させています。そのシステムに患者さんから受けた電話の内容や依頼を打ち込んで、「Talknoteに投稿しますか」⇒「はい」「いいえ」を選ぶことで、Talknoteに依頼内容が自動的に投稿されるようになっています。そこから担当に通知がいって、依頼内容をPDFで見られるようにしています。さらにその投稿にコメントを返すと、スケジュールシステムの方にもコメントが反映されるようにしています。

医療法人社団あさがお会 インタビュー風景

医療と介護を外部連携機能で連携し、
効率的な治療を実現

導入後の効果

Talknoteのいいところって、他部署のグループも見られるところですね。今までは全く見えていなかった、違う部署のスタッフが何をやっているのかが見えるようになったんです。「今はこんなことやっている」とか「こうやって動いているんだ」というのをお互いに理解していると、「このあいだの件、大変そうだ」というように、相手を理解できるようになります。わかっている、わかってないという違いはすごく大きいのです。それもあって、スタッフ間の風通しはすごくよくなったと思います。明らかに違う部署のスタッフとの会話が増えましたね。他部署がどう動いているのかがよく見えることで、全体の意識がすごく上がりました。

また、現場に出ながら多くの仕事を処理できるようになったので、帰ってきてからやる仕事が10分の1ぐらいになったと思います。今までは帰ってきてからの事務作業に時間がかかり、20時や21時まで残って作業しているスタッフが多かったのですが、今では19時にはみんな帰宅しているほどです。

それと外部連携機能をよく使っています。Talknoteを導入して1年後に介護事業所を2カ所開設しました。そこのケアマネージャーさんたちにもTalknoteに入ってもらっています。ケアマネージャーさんとやり取りできると、患者さんのこういう部分で困っているなどの情報をTalknoteでやり取りでき、医療と介護の連携がスムーズに取れるんです。

また、診療依頼を受けるとき、電話だと詳しい状態がわかりにくかったりします。たとえば看護師さんから「すごく腫れちゃっているんですけど」と電話がきても、どこがどれぐらい腫れているっていうのはやはりわかりづらい。ですがTalknoteでなら写真や動画を投稿して、詳しい状態を伝えることができます。すると医師は現場に向かう前に「この薬を出しておこう」とか「大きな病院に行ってもらわないとダメだな」という判断ができます。事前にこういった判断ができるのは本当に助かります。介護の現場もなかなかアナログなところなので今はファックスのやり取りが多いらしく、メールすらやっていないことも多いとか。ですが今後は外部連携をもっと活性化させ、Talknoteで効率的な治療が出来るようなシステム作りを進められたらと思っています。

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