ビジネスチャットのセキュリティは安全?リスク回避方法を解説 | Talknote Magazine

ビジネスチャットのセキュリティは安全?リスク回避方法を解説

こんにちは。社内コミュニケーションツール「Talknote」Magazineチームです。

ビジネスチャットは、社内の業務や機密情報についてやりとりするためにも使われます。社外に漏らしたくない情報を扱うツールなので、ネットワーク上のセキュリティ対策を徹底することは必須事項です。

一般的にビジネスチャットツールのシステム面におけるセキュリティは強固です。しかし、セキュリティリスクはゼロではありません。万が一の事態に備えて、ツールの導入時はセキュリティ性と問題発生時のサポートが充実した製品を選定しましょう。

本記事では、ビジネスチャットツールのセキュリティリスクとその具体的な対策について解説します。

  • ビジネスチャットツールを探しているけどセキュリティ面が心配
  • 安心して使えるツールはある?

セキュアなおすすめのビジネスチャットの選び方も紹介します。企業の担当者や経営者の方は、ぜひ参考にしてください。

ビジネスチャットセキュリティのリスクと対策

ビジネスチャットは高いセキュリティ対策が施されているツールです。しかし、セキュリティリスクがまったくないわけではありません。

企業の人事・業務情報を取り扱うツールである以上、企業情報を盗もうとする第三者の攻撃者から狙われるリスクは常にあります。

ここからは、考えうるセキュリティリスクの種類と原因・対策について解説します。

ビジネスチャットにおけるセキュリティリスクの種類とその原因

サイバー攻撃者が仕掛けてくると考えられる主な攻撃は、以下の4つです。

  • 第三者によるアカウント乗っ取りやなりすまし
  • ウイルス感染
  • 誤送信による情報漏洩
  • シャドーIT

まず、「第三者によるアカウント乗っ取りやなりすまし」などは、アカウント情報の漏洩やパスワードが予測されることによって起こる事態です。

アカウントの乗っ取りが起こると、社外の人間がチャットでの連絡内容や社員同士で共有された情報が閲覧され、メッセージの送受信ができてしまいます。

攻撃者によって直接チャットが覗かれているので、機密情報が外部に漏れる原因になるリスクが高く、迅速な対策が必要です。

次に、「PCやタブレットなどへのウイルス感染」は、チャットの添付ファイルを開く際に引き起こされるリスクが高いです。ウイルスに感染すると、端末内の情報がすべて抜き取られたり削除されたりする可能性が高くなります。

また、「メッセージを送信する際の相手やグループを間違えることによる情報漏洩」や、「企業の権限が及ばない端末や回線を業務で使用するシャドーIT」のリスクもあります。これら2つのリスクは、人のミスやセキュリティ意識の欠如によって起こることです。

社内の機密情報を社外の人に誤って送信したり個人の端末がウイルスに感染したりすれば、外部に情報が漏れることは必至だと言えます。

リスク緩和のための具体的な対策と導入手順

前述した4つのリスクは、個別に対策を講じることで、セキュリティ性を向上させられます。具体的には、以下のような方法が挙げられます。

「乗っ取りやなりすまし」は、IDやパスワードを複雑で予測が困難なものにしたり2段階認証を取り入れた端末を使用したりすることで対策しましょう。

「ウイルス感染」は、端末にウイルス対策ソフトを導入したり常に添付ファイルをスキャンしてから開いたりすることを徹底します。「誤送信による情報漏洩」は、送信前の確認を徹底することやアクセス権限を設定して情報漏洩を防ぐといった方法を取りましょう。

「シャドーIT」のリスクを低下させるには、業務時に企業が支給した端末や回線のみを使用する、外出時はフリーWi-Fiに接続しないといった対策を講じましょう。

ビジネスチャットセキュリティの重要性

ビジネスチャットは業務で使用するツールなので、使用時は必然的に会社の機密情報や顧客情報を扱う機会が多くなります。これらは外部に漏れてはならない情報であるため、外部から不正アクセスがされないようにセキュリティは徹底する必要があります。

しかし、単にウイルス対策ソフトやID・パスワードの複雑化だけでは、誤送信やシャドーITなどのヒューマンエラーによるセキュリティリスクは低く抑えられません。この類のセキュリティリスクを低下させるには、アクセス権限の付与や2段階認証の導入、セキュリティルールの整備とその周知徹底が必要です。

安全なコミュニケーションの進行と業務情報の保護

ビジネスチャットの導入率は2017年時点では、従業員数200名以上の企業で約28%でしたが、2022年の段階では40%以上の企業が導入を進めています。従業員数が1万人以上の企業では、導入率が約80%以上に及んでいます。

出典:BizClip|NTT西日本

ビジネスチャットは情報共有の手段や業務連絡に使われるツールですが、社内利用に留まらず、社外ユーザーも招待した利用方法が増えており、外部の第三者に情報が漏洩するリスクが増加しているのです。

業務情報は企業間や顧客との取引に使用されるものなので、これらが漏洩すれば自社に対する信頼性は一気に失墜し、企業活動の存続に関わる事態になるでしょう。そのため、ビジネスチャットを導入する際は、セキュリティの確保に力を入れる必要があるのです。

セキュリティ強化におけるチェック項目と利用ルール

ビジネスチャットのセキュリティを強化するためには、以下のチェック項目に沿って利用ルールを定めておく必要があります。

  • 画面の盗み見に注意する
  • 添付ファイルはスキャンしてから開く
  • アクセス権限を適切に設定して情報の拡散を防ぐ
  • 2段階認証や端末認証などの機能をオンにして利用する
  • プライベート使用の端末や回線・フリーWi-Fiを使用しない
  • 端末自体にもパスワードロックをかけてウイルス対策をしておく
  • メッセージの送信前には送信先が間違っていないかを確認する
  • 重要なデジタルファイルにはパスワードロックをかけてパスワードを通知する
  • VPNに接続する

実践的なセキュリティ手法とその設定

ビジネスチャットのセキュリティ対策を実践する際は、IPアドレス制限や端末認証、ログ保存、暗号化、権限管理などの機能がチャットに備わっているかを確認しましょう。

特に社外の関係者を招待する場合は、よりアクセス制限などのセキュリティ機能を重視する必要があります。また、通信の暗号化やVPN回線を使用するなどの方法でセキュリティリスクを低下させられます。複数の手段を用い、リスクを低減しましょう。

暗号化とVPNの役割と設定方法

ビジネスチャットツールの機能の1つとして、通信の暗号化機能があります。通信の暗号化はデータの文字列を加工して暗号化する技術のことです。

元のデータを仮想鍵によって別のデータに暗号化し、そのデータを元のデータに戻す場合は、再度仮想鍵を使って戻すという仕組みです。これによって不正アクセスなどのハッキングがあった場合でもデータは複雑な文字列で表示されるので、第三者による解読を困難にします。

また、VPN(Virtual Private Network)は、インターネットの共用回線を独自技術の使用によって独立した専用回線のように扱う技術です。物理的な専用回線を設置するよりも低コストで導入でき、共用回線使用時の安全性を高められます。よって、ビジネスチャット使用時の通信環境の安全性をより向上できます。

管理者設定と2段階認証

ビジネスチャットには管理者の設定機能や2段階認証などの機能があります。

管理者設定機能は、管理者として設定された人だけがメンバーの追加や削除ができる機能です。管理者の許可がない状態でメンバーの追加や削除ができる状態を防げます。

2段階認証はビジネスチャットにログインする際にパスワードを入力後、続けて認証コードを入力し、不正なログインを防止する機能です。

よく用いられる方法が、ログインIDとパスワードの入力後、社員が所有する端末に認証コードが書かれたSMSが送信されるというものです。このコードを指定された画面に入力することで、端末にアクセスできます。

どちらも、第三者によるチャットツールへの不正アクセスを防止するために効果的な手段です。

ビジネスチャットとプライバシーセキュリティ

ビジネスチャットを使用する際に、企業のプライバシーとそのセキュリティは非常に重要です。以下、データが外部に漏洩することを防止するためのさまざまな対策について解説します。

データ漏洩防止の重要性と対策

企業データが外部に漏洩することを防止するためには、ビジネスチャットツールの2段階認証などのログインプロセス、データ保護ポリシーなどの機能の使用が効果的です。

これらの機能を活用することで機密情報の漏洩リスクを最小限に抑え、セキュアな環境で社員同士のコミュニケーションとファイル共有が可能になります。

プライバシーポリシーへの配慮とその重要性

企業にとってセキュリティとプライバシーは重要です。プライベートで使用するチャットツールを業務で使用する場合と比べ、ビジネスチャットツールを業務で使うことには、仕事とプライベートのコミュニケーションを分けられるメリットがあります。

チャットツールを仕事とプライベートで区別して運用すれば、「誤って業務情報を関係のない人に送ってしまう」リスクを回避できます。

セキュアなビジネスチャットの選び方

セキュリティの高いチャットツールを実際に選ぶ際は、複数のツールのセキュリティ機能や特徴について把握しておく必要があります。

最低限チェックすべき主な項目は以下の4点です。

  • 2段階認証
  • メッセージ・ファイルの削除
  • 通信データの暗号化
  • メンバー管理

以下にて、上記のセキュリティ機能が強化されているビジネスチャットツールをご紹介します。

セキュリティ機能が強化されているビジネスチャットツールの紹介

本記事で紹介する、高いセキュリティ機能を持つビジネスチャットツールは以下の4つです。

  • Slack
  • Microsoft Teams
  • Chatwork
  • Talknote

「Slack」は世界中で数多くの企業が使用しているビジネスチャットツールです。複数の会話やツールを1つにまとめる「チャンネル」を開設でき、そこでのやりとりはチーム全員で共有できます。

「Microsoft Teams」はMicrosoftの「Office365」に組み込まれており、共有のワークスペースにファイルをまとめ、場所に左右されずにチャットができます。WordやExcelなどのOfficeアプリで共同作業が可能な点が特徴です。

「Chatwork」は日本発のビジネスチャットであり、絵文字でのリアクションやビデオ通話機能などを備えています。外部との接続を制限したり、IPアドレスや専用URL利用によるアクセス制限ができたり、各種セキュリティ機能を備えたプランが用意されています。

「Talknote」は情報共有やノウハウの蓄積に効果的なビジネスチャットツールです。社内のコミュニケーションデータを蓄積し、チーム内メンバーのコンディションを可視化できる機能があります。これにより、働き過ぎの防止や心理面のフォローなどが可能です。

各ツールのセキュリティ機能比較と評価

先ほどご紹介した4つのツールを、セキュリティ面でチェックすべきポイントごとに、以下の表にまとめました。

チャットツール 2段階認証 メッセージ・ファイル
の削除
通信データ
の暗号化
メンバー管理
Slack あり
Microsoft Teams
(設定が必要)
あり
Chatwork
(設定が必要)
あり
Talknote あり

ビジネスチャットセキュリティ事例

ビジネスチャットのセキュリティ対策に成功した事例と、失敗してサイバー攻撃の被害にあった事例を紹介します。

成功事例

ビジネスチャットに使用されている2段階認証機能は、金融機関でも同様の導入事例があります。新生銀行では不正ログイン対策として、サービスへのログインの際、IDとパスワードに併せ、利用者によるスマートフォンでの認証を必要としました。
これによって、第三者にパスワードを盗み取られるリスクを低下させています。

失敗事例

某企業が提供するビジネスチャットツールについて、2023年7月21日~2023年8月1日にかけて外部からの不正アクセスがあり、情報漏洩が発生しました。
不正アクセスによって、ユーザーのメールアドレスやサービスを利用する際のトークンという、特定の情報が漏洩する懸念が指摘されました。

まとめ

ビジネスチャットのセキュリティ対策を複数組み合わせれば、よりセキュリティの高い業務環境の構築が可能です。

チャットツールに備えられた2段階認証や閲覧制限などの機能と併せ、社内で「画面の盗み見に注意する」「添付ファイルは必ずスキャンする」といったルールを整備することで、不正アクセスやウイルス感染などのリスク発生を軽減できます。

また、セキュリティの万全なチャットツールを選ぶためには、各種ツールのセキュリティ機能や特徴について把握しておくことが大切です。

Talknoteは、2段階認証や利用デバイス・IPアドレスなどを基準としたアクセス制限機能を持ったチャットツールです。デバイスの紛失時にリモートでチャットルームやデータを削除できる機能も備わっており、高いセキュリティ性が担保されています。
導入ご検討の際は、14日間の無料トライアルもお試しいただけます。ぜひ資料のダウンロードページからお問い合わせください。

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