徹底した情報共有でケアマネからのリピ率が2倍に!訪問介護事業の成長の秘訣は情報共有だった!?
2019年に大阪で「訪問介護しろくまケア」を創業。大阪市住吉区をメインに訪問介護事業を展開。2021年11月にTalknoteを導入し、現在はパートタイムのヘルパーを含めて全12名で活用中。
課題
- 日々の情報共有に時間がかかってしまい、非効率的な状態だった
- 情報の共有漏れによりサービスの質にバラツキが出てクレームが発生していた
効果
- 情報格差がなくなったことでサービスの質が均一化され、チームで評価してもらえるようになった
- 日々の問い合わせに即座に対応できるようになったことで信頼を得られ、リピート率が50%から100%に
- 業務負担が減り、管理職の休みが取りやすくなった
時間をかけて情報共有しても
漏れが発生し、クレームに……
導入前の課題
愛さん
情報共有がうまくできず、共有するためにかなりの時間を割いたり、共有漏れによってサービスの質にバラツキが出たりといった課題がありました。起こってはいませんが、場合によっては最悪、命につながることも想定されます。
全員で12名の小さな会社なのですが、訪問介護事業という特性上、1人の利用者さんに対して日替わりで複数のヘルパーが訪問します。私たち夫婦がヘルパーを取りまとめる立場にあることもあって、それぞれの現場のヘルパーからいったん私たちに情報が集まり、それを次に担当するヘルパーに共有するという流れを取っていました。
訪問介護はヘルパーがひとりで訪問するうえ、直行直帰なのでヘルパー同士で情報を共有しにくいんですよね。なかには、入社して1年経ってはじめて顔を合わせたヘルパーもいました。
利志さん
Talknoteを導入する前はおもにLINEを使って情報共有していたのですが、漏れをなくすために丁寧に共有しようとするとかなり時間がかかってしまっていて。私たちも現場に出ながらなので、現場での業務が終わる18時から2時間ぐらいは情報共有の時間にあてていました。
ただ、利用者さまの人数に比例して共有するべき情報も増えてくるので、時間をかけたところでどうしても共有漏れが発生していました。結果、サービスの質にバラツキが出てクレームにつながったり、大きな事故にはなりませんでしたが、薬が変わったことが共有されていなかったり。最悪、命に直結することもあるので、情報共有がうまくできていない状況に課題を感じていました。
感覚的に操作できる点に魅力を感じて
Talknoteを導入
Talknoteの導入経緯
利志さん
もともと介護に特化したツールを使っていたので、コミュニケーションも円滑にできる介護特化型のツールに乗り換えようと考えました。しかし当時はそういったツールがなく、コミュニケーションに特化したツールを追加で導入することにしたんです。そこで、ぱっと見で使いやすそうなTalknoteに魅力を感じたのですが、さらにツールを導入するとなると費用がかさんでしまうので、Talknoteの導入は諦めて無料のチャットツールを使っていました。
愛さん
無料の範囲内では制限がありながらも、ある程度は情報共有ができるようになり、“密な情報共有”が弊社の強みになりつつありました。より強みにしていこうと考えていたタイミングでTalknoteの利用料金が改定され、私たちのような小さな事業所でも導入しやすくなり、全員でTalknoteを導入することにしました。
無料で使っていたチャットツールと比べ、Talknoteは感覚的に操作できる点が魅力でした。60代のヘルパーもいるので、そういった方にも使っていただくとなると「使いやすさ」や「分かりやすさ」などは重要ですから。
ポジティブな発言を積極的にするなどの
ルールを作成
導入時の工夫
愛さん
新しいツールを導入することに対して混乱も想定されたので、まずは社員5人に十分な説明をして理解を得るところからはじめました。「情報の格差をなくし、誰もが安心して現場に入れるようにTalknoteを導入しました」と。
その後、パートタイムのヘルパーに落とし込んでいったのですが、なかにはこういったツールが得意な人もいて。投稿やコメントがあるたびに「いいね!」で反応してくれたり、コメントに返信してくれたり。何かしらでリアクションしてくれると、投稿した本人としてはうれしいですよね。そうやってまわりが盛り上げながら少しずつ全員に使っていただけるようになりました。
また、利用に際してのルールを設けるなどの工夫も施しました。利用時間は何回か変更しましたが、現状は7時から20時に落ち着いています。以前は業務時間内に限定していましたが、なかには「保育園のお迎えに行ってから投稿したい」「次のヘルパーのために朝イチに投稿したい」などの声があったので、要望を取り入れる形で時間を伸ばしました。
利志さん
あとは、Talknote側からアドバイスいただいたこともあり、人をとがめるなどのネガティブな発言はせず、「感謝」や「賞賛」などのポジティブな発言を積極的にするようにルール化しました。文章だと意図せずにキツい印象を与えてしまうこともあるので、柔らかい表現を使うことも最初の段階で決めました。
よく使うノート
[利用者ごとのノート]
利用者さん1人ひとりに対して1つのノートを作っています。ヘルパーはこのノートを見れば利用者さんの最新の情報を得られます。利用者さんの人数が多くなるとノートも増えるので、障害部門と高齢部門にフォルダ分けすることでアクセスしやすくしています。
[ヒヤリハット]
その名のとおり日々のヒヤリハットを投稿するノートです。ポジティブな投稿はもちろんですが、人の失敗から学べることもあると考えています。誰もが失敗なんか投稿したくはないはずですが、Talknoteのおかげで気軽に情報共有する力がついたので、ヒヤリハット事案が発生したらみなさん共有してくれています。
よく使う機能
[上部固定]
特定の投稿を常に上部に固定して表示できる機能です。よく使うノートのURLを上部に固定しておくことで、ノートの数が多くなっても簡単にアクセスできるので助かっています。
情報共有によってサービスが均一化され、
さらにはリピート率が100%に!
導入の効果
愛さん
効果はさまざまありますが、やはり全員が同じ情報を共有できている点が大きいですね。情報の格差がなくなったことで、サービスが均一化されました。その結果、特定のヘルパーについてお褒めいただくことはもちろん、「しろくまさんが来てくれたら安心」と言っていただけるなど、チームとして評価していただくようになっています。
それは利用者さんの情報を共有できているだけでなく、ヘルパー同士でノウハウを共有できていることも関係しています。たとえば介護において声かけはとても重要で、声かけひとつで自尊心を満たすこともあれば傷つけることもあります。
あるヘルパーが「こういう声かけをしたら、利用者さんがとても喜んでくれた」と投稿しますよね。それを見た別のヘルパーが次の日に同じように声かけすることで、利用者さんは毎日喜んでいただける。ノウハウを共有することで全員のスキルが底上げされていると感じています。
サービスの質が上がっているだけではなく、しっかりと情報共有できていることでリピート率が上がっているのも効果の1つです。これまでケアマネさんからのリピート率は大体50%くらいでしたが、Talknoteを導入してからは100%の確率でリピートしていただけるようになりました。
たとえば、「最近、Aさんの体重が減っているのですが、ご自宅ではどのような様子ですか?」とケアマネさんからお電話いただくこともあって。わたしたち管理者が現場に行っていれば分かりますが、行っていないとすぐには答えられません。その場合、「ヘルパーに聞いて改めてご連絡します」といったん電話を切るのでタイムラグが発生してしまっておりました。でもTalknoteを確認すればすぐに分かるので、「最近は歯が悪くなったので●●を中心に食べています」などと即座に答えられるんです。
お電話いただいたときに責任者である私たちがスピーディかつ的確に対応できることで、ケアマネさんからも信頼していただきリピートにつながっていると感じています。
利志さん
Talknote導入前は現場での業務が終わる18時以降、ヘルパーへの情報共有の時間にあてていました。でもその必要がなくなったので、ほかの業務にあてたり早く帰れるようになったり。かなり楽になりましたね。
愛さん
負担が減って休めるようになったのも大きな効果ですね。私たちも導入前に比べて安心して休めるようになりました。
今後について(BCP対策)
2024年には介護事業所ではBCP(事業継続計画)が義務化されます。介護では電話やファクスを中心に使っている事業所がまだまだあるので、地震などの災害時、職員同士でどうやって連絡を取り合うのかなどが介護業界では問題になっていて。その点私たちはTalknoteですぐに安否確認できるので、BCPが義務化されても安心です。今後もさまざまなシーンでTalknoteを活用していきたいと考えています。