【管理職向け】モチベーションとは?低下の要因と5つの向上方法
こんにちは。社内コミュニケーションツール「Talknote」Magazineチームです。
- 普段何気なく使っているモチベーションについて、改めて具体的に知りたい
- 仕事において社員のモチベーションを高める方法が知りたい
- モチベーションが低下する要因から、向上のポイントを知りたい
このように思っている方に向けて、モチベーションの定義や種類を解説します。モチベ―ション向上に取り組むことで得られる企業にとってのメリットや向上させるポイント、事例についても紹介します。
従業員のモチベ―ションの低下を阻止し、向上させる方法について理解できますので、ぜひ参考にしてください。
モチベーションとは
モチベーションという言葉は、英語とラテン語の「move」が語源となっており、「動かす」「動き出させる」といった意味があります。これを企業におけるモチベーションに置き換えると「目的や目標に向かって行動を具体化し、その実行を支える力」と定義できるでしょう。モチベーションの源泉は「目的」であるため、目的がなければ社員のモチベーションはなかなか上がりにくいのです。
また、少しアカデミックな話になりますが、モチベーションに関する「学説」も覚えておきたいところ。なかでも「マズローの欲求階層説」「期待説」はチェックしておくと良いでしょう。
モチベーションに関連する理論
マズローの欲求階層説
心理学者マズローが唱えた「人間の欲求」に関する学説です。「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、人間の欲求は5つの階層に分かれていることを提言しました。人間の欲求は5つの階層に分かれており「下の階層の欲求が満たされることで、次の階層の欲求を満たそうとする」と、人の欲求には順番があるという心理行動を示したのです。欲求階層の図は以下のとおりです。
第1段階:生理的欲求
生きていくために必要な欲求、本能的な欲求のことで、「食欲」「睡眠欲」「排泄欲」などが当てはまります。
第2段階:安全欲求
安心・安全な暮らしを求める欲求のことで、「心身の健康」「経済的安定」などが当てはまります。身の危険を感じる状況から脱して、安定した生活を送ることで、安全欲求は満たされます。
第3段階:社会的欲求
家族・友人・同僚など周りの人に受け入れられたい欲求のことで、「帰属欲求」や「愛情と所属の欲求」と表現されることもあります。何らかの社会や集団に所属して安心感を得ることで満たされます。この欲求が満たされない状態が続くと不安を感じやすくなり、時には鬱状態に陥るなど精神的に不安定となることもあります。
この第3段階までの欲求をまとめて、衛生要因と呼ぶこともあります。
第4段階:承認欲求(尊重欲求)
環境的な部分を満たしたい第3段階までの欲求とは異なり、第4段階の承認欲求から上の段階は、内的な、心の欲求へと変わります。承認欲求は、他者から尊敬され、認められたいと願う欲求のことで、「出世欲」「自立心」などが当てはまります。この第4段階の欲求が満たされないと、劣等感や無力感に陥るため、仕事に対するやる気を著しく損なう可能性があります。
第5段階:自己実現欲求
「理想の自分」になりたいと願う欲求のことで、「自分にしかできないことをしたい」「夢を叶えたい」「世の中に貢献したい」など、自身の能力を最大限に生かして創造的な活動をしたいと願うことが当てはまります。
期待説
心理学分析の第一人者として知られるビクター・ブルームが提唱した学説です。モチベーションは、「努力すれば結果が出るだろうという期待」と「その努力によって得られる報酬の魅力」の2つによって決まるというもの。
たとえば、「勉強を頑張ると、試験に合格できる確率は高い」または「転職すると、給与が上がるかも」といった場合、「モチベーションが上がる」と言います。
ではどのようにすれば社員のモチベーションを向上させ、仕事への動機づけを図ることができるのでしょうか? そのポイントは次の章で触れたいと思います。
モチベーションの種類は2つ
「モチベーション」には、外発的動機付け・内発的動機付けの2つの種類があります。それぞれについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
外発的動機付け
目的意識から生じるモチベーションのことを、外発的動機付けといいます。具体的には「家族を養うために仕事をする」「欲しいものを購入するためのお金を得る手段として仕事をする」といった動機が該当します。
人事制度や評価制度がしっかりと機能していれば、外発的動機付けを促すことは容易です。しかし、外発的動機付けは短期的なモチベーションであることが多く、長期的に意欲を維持しにくいと言われています。そのため、創意工夫や柔軟な発想力にはつながりにくく、企業にとってのメリットは少ないです。
内発的動機付け
内発的動機付けは、自分自身が「やりたい」という気持ちを強く感じることによるモチベーションです。ビジネスにおいては、内発的動機付けのほうが有効だとされています。
例えば、趣味としてゲームやスポーツに没頭している状況を、内発的動機付けによるモチベーションが高いと言えます。内発的動機付けは自分の意思が源となっているため、向上心や成長意識を高く保てたり、こだわりや誇りを持てたり、著しい集中力を発揮できたりします。
職場において内発的動機付けによるモチベーションが生じれば、主体的に目標に向けて動き、創意工夫をして仕事に取り組む従業員が増えます。そのため、企業にとっては内発的動機付けからくるモチベーションがある従業員を増やすことが大切です。業績や利益の向上につながるだけでなく、離職率の低下も期待できるでしょう。
企業におけるモチベーションアップの重要性
ここでは、企業にとって従業員のモチベーションを高めることでどのようなメリットがあるかを解説します。モチベーションの重要性を理解しておくことで、モチベーション向上への取り組みを積極的に実施できるでしょう。
生産性が向上する
従業員のモチベーション向上は、生産性の高い働き方につながります。生産性とは、投じた時間や費用に対して得られる成果のことです。少子高齢化によって労働人口が減少している企業が多い中で、生産性を高めることは急務だと言えます。生産性が高まれば、短い時間や少ないコストで高い成果を実現できるためです。
モチベーションの高い従業員を増やすことで、高い集中力を発揮したり業務プロセスなどを創意工夫したりするようになるため、生産性が向上するのです。
従業員エンゲージメントが向上する
従業員のエンゲージメントが高まることも、モチベーションを向上させるメリットのひとつです。エンゲージメントとは、所属している企業に対する信頼や愛着のことを指します。エンゲージメントが向上すれば、企業の理念に深く共感できるようになり、自分本位な仕事から企業へ貢献するという意味合いも含めた仕事へと変化するでしょう。
結果として、企業が掲げているビジョン・理念の実現につながります。
離職率の低下につながる
モチベーションが高い社員は、離職しにくいと言えます。離職にはさまざまな原因がありますが、中でも大きな原因が「仕事が楽しくない」「退屈だ」と感じてしまうことです。また、外発的動機付けによるモチベーションだけで働いている社員は、より高い収入が得られる企業に転職してしまうこともあるでしょう。
内発的動機付けからくるモチベーションの高い従業員を増やすことで、離職率を低下させられるのです。離職率を低くできれば、人材不足を解消できるうえに新たな雇用のためのコストや労力を削減できます。
社内の雰囲気が良好になる
高いモチベーションの社員が多ければ多いほど、社内の雰囲気が良好になります。やる気のない社員とやる気のある社員が混在している状況では、モチベーションの違いによってトラブルが生じることも珍しくありません。
そんな中、全社員のモチベーションを高く保てれば、同じ目的・目標に向かって良好な関係を築けるでしょう。社内の雰囲気が良くなればさらなるモチベーションの向上につながり、好循環が生まれます。
企業の業績やイメージアップにつながる
従業員のモチベーションが高まれば、生産性や業績が向上するだけでなく取引先や顧客への対応が良くなることで、企業のイメージアップにもつながります。また、いきいきと働いている社員や企業への満足度の高い社員が増えれば、良い評判が広まり新たな人材を雇用しやすくなります。
イメージアップは、顧客からの印象が良くなるだけでなく、紹介による採用にもつながるのです。
モチベーションが低下する要因
モチベーションを高める重要性について紹介しましたが、多くの企業ではモチベーションの低い従業員が存在するのが実情です。ここでは、モチベーションが低下してしまう理由について詳しく解説します。原因を理解することで、改善しやすくなるでしょう。
仕事に対する不満
モチベーションの低下に至る大きな要因は、仕事に対する不満を抱えていることです。仕事にやりがいを感じられない状態の従業員は、このままこの仕事を続けていて良いのかといった不安を抱いてしまいます。結果として、「最低限の仕事をこなせばいいや」「言われたことだけやろう」といった考えにつながり、モチベーションが低下してしまいます。
会社に対する不満
会社に対する不満も、従業員のモチベーションが低下する要因のひとつです。ひとことで「会社に対する不満」といっても、労働環境・福利厚生・人事評価など不満の内容はさまざまです。
たとえ仕事に対してやりがいを感じていたとしても、長時間労働や残業が続くと徐々にモチベーションが下がってしまいます。また、適切な人事評価がされていない状態では、「どんなに頑張っても評価されないなら適当に仕事をこなそう」といった考えに至りがちです。適切な評価基準を設け、評価面談を実施しないと、従業員のやる気が損なわれてしまうのです。
人間関係に対する不満
仕事や会社に対しては満足していたとしても、社内の人間関係に不満があってモチベーションが低下してしまうケースもあります。年功序列から実力主義に切り替える企業が多い中、成果よりも年次が優先される社風では、不満を抱く従業員もいるでしょう。
その他にも、上司からのパワハラ・セクハラが横行している状態では、仕事に対して前向きな気持ちで取り組めなくなります。また、仕事に対する価値観や考えがかみ合っていない状態も、従業員に苦痛を抱かせる原因となり得るでしょう。
企業におけるモチベーションアップの5つの方法
企業に在籍している従業員のモチベーションを高めるのに有効な、5つの方法を紹介します。どれか1つではなく、複数を並行して実施していくことで、高い効果が期待できるでしょう。自社ではどの方法を取り入れるか検討してみてください。従業員
職場・労働環境を整える
前提として、職場が不清潔であったり整理整頓されていない状態では、従業員に「働き心地が悪い」と感じられてしまいます。そのため、まずはきれいな環境を整えましょう。
そのうえで、オフィスの空調や照明を仕事に取り組みやすい状態に調整したり、休憩所やコミュニケーションスペースを作ることをおすすめします。休憩所があれば仕事と休憩のオンオフをつけやすくなり、コミュニケーションスペースを用意すれば人間関係を築きやすくなります。
また、物理的な労働環境だけでなく、業務を円滑に進めたり、人間関係を構築しやすくしたりするためのシステムやツールの導入も効果的です。
仕事に対する目標設定を明確にする
社員のモチベーション向上において、目標設定は非常に大切です。先述のビクター・ブルームという心理学者が、人間のモチベーションは「目標が魅力的であるか?」と「それが達成可能か?」によって左右されると提言しています。
これにより「モチベーションの高さ = 目標の魅力 × 達成可能性」といった公式によってモチベ―ションを図れると言われているのです。
「なぜこの業務に取り組むのか」を明確にしたうえで、社員自身が「自分で選ぶ行為」を増やしましょう。また、「今の業務によって会社・社会にどう貢献しているのか?」を社員に理解させることで、モチベーションが向上するでしょう。また、社員の名前を挙げて仕事を評価するなど、社員個人が注目してもらえる場を作ることも有効です。
その他にも、あえて小さい目標を設定して成功体験を積ませることや、成果に対して客観的に評価することもモチベーション向上につながると言われています。
適切な人事評価をする
先述したとおり、適切な人事評価制度が整っていない状態では、社員のモチベーションを高く保つことは困難です。そのため、人事評価制度を見直す必要があります。
評価基準に問題がないか確認し、必要に応じて修正しましょう。また、評価面談だけでなく定期的に仕事に対して1on1ミーティングでフィードバックをする時間を設けたり、従業員への満足度調査を実施することも有効です。
現状の評価制度に対して不満がないか調査することで、役員や経営者目線ではなく社員目線で人事評価を見直せるでしょう。適切な評価制度のもと、昇給や昇進を期待できる状態であれば、社員のやる気は自ずと高まります。
研修・フォローアップ制度を整える
どれだけやる気のある社員でも、業務に対してわからないことや不安を抱えたまま放置されてしまうと、やる気が損なわれてしまいます。とくに、リモートワークを取り入れている企業では、社員に孤独感を抱かせないことが大切です。
業務に関する不安や疑問を解消するために、研修やフォローアップ制度を整えると良いでしょう。また、社員の能力やリソースを超えた業務の割り振りになっていないか見直すことも重要です。
研修やフォローアップ制度が充実していれば、モチベーションがアップするだけでなく会社への信頼感や愛着の向上にもつながるでしょう。結果として、離職率の低下にも貢献します。
コミュニケーションを活性化する
社内で良好な人間関係を築けるように、コミュニケーションを活性化するための取り組みを行うのも効果的です。具体的には、誕生日会やスポーツ大会などの社内イベントを開催するのがおすすめです。日頃の業務では関わらない社員同士が人間関係を構築するきっかけになり得ます。また、同じ部署やチームの社員同士の仲も深まりやすくなるでしょう。
その他にも、社内SNSの導入によってモチベーションの向上を成功させている企業も多く存在します。
社内SNSとは、TwitterやFacebookなどのSNSの社内バージョンのことです。近年、社内SNSの活用が、社員のモチベーション向上や離職率低下につながるという事例を多数お見受けするようになりました。
以下で社内SNSがモチベーション向上につながった事例を、3つご説明します。
【事例紹介】社員のモチベーションが上がった事例
株式会社朝日広告
株式会社朝日広告は、求人広告をメインとした広告代理店です。リクルートやマイナビといった大手媒体から全国の地方媒体まで、幅広い求人媒体を取り扱っています。
以前までメールで情報共有を行っていた同社。「通知がたまって重要な情報がわからない」「数字の報告ばかりで結果までのプロセスがおろそかになっていた」という問題を抱えていたそうです。そこでTalknoteの導入を開始することに。
【社員のモチベーションが向上したポイント】
- メールの量が10分の1になり、情報が一元化された
- Talknoteの「サンクス機能」によって社員同士が承認するようになった
- コミュニケーションが円滑化したことで「誰もが発言しやすい雰囲気」になった
Talknoteならではのサンクス機能やスムーズなコミュニケーションによって、同社が問題を抱えていた「結果までのプロセス」が満たされた事例です。
【参照】 [活用事例]株式会社朝日広告
株式会社エー・ピーホールディングス
株式会社エー・ピーホールディングスは、「食のあるべき姿を追求する」をモットーに飲食店を展開する会社です。国内外に260店舗を展開しており、2016年には「働きがいのある会社」ベストカンパニーにも選出。
業態の方向性が定まらず、業績不振が続いていたという同社。情報共有にも行き違いを感じており、「全スタッフの当事者意識を高めなければ…」と頭を抱えていたそうです。そこでTalknoteの導入を開始。
【社員のモチベーションが向上したポイント】
- スムーズな情報共有によって、社員の商品知識が増えた
- 社員の「商品への愛着・販売意識」が高まったことで、個人の自信へとつながった
- 生産者・社員・アルバイトそれぞれに「やりがい」が生まれ、一体感のある組織になった
Talknoteでのスムーズな情報共有によって社員の商品知識が増え、モチベーション向上につながった事例です。
モチベーションアップに役立つツールならTalknote
社員のモチベーションを向上させたいと考えている企業には、Talknoteの導入がおすすめです。実際に、先述した3つの事例ではTalknoteの活用を通じてモチベーションアップを実現しています。
Talknoteは社内のコミュニケーションを活性化するための情報共有プラットフォームとしての側面だけでなく、タスク管理やノウハウ共有のための機能も兼ね備えています。良好な人間関係を築きつつ、社員が疑問や不安を解消しやすくなるため、モチベーションの管理や向上に大きく貢献するでしょう。
ぜひ、業務効率化や生産性の向上のためにモチベーションをアップさせたいと考えている企業は、Talknoteの活用を検討してみてください。
まとめ
本記事では、モチベーションの大切さについて、以下のようなポイントをお伝えしてきました。
- モチベーション向上のポイントがわかる
- モチベーション向上による効果がわかる
- モチベーション向上の成功事例がわかる
ご紹介したように、社員一人ひとりのモチベーションを向上させることは、会社の業績アップにとても良い影響を及ぼします。もし、「離職率が上がっているのが気になる…」「社内に活気がない…」といった課題があれば、本記事の内容を参考に、自社に合う施策を吟味して実行してみてください。
また、効率的にモチベーション向上を達成したい、従業員の状況を可視化したい、といった企業には先述したTalknoteがおすすめです。社員同士のやりとりはもちろん、社長などマネジメント層からのメッセージや、お客様の声の共有、他のメンバーに対して、感謝、称賛を伝えることができる機能といった、社員のモチベーションを上げる仕掛けがたくさんあるツールです。詳しい資料をダウンロードできるうえに無料トライアルも実施しているので、ぜひ検討してみてください。
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