コミュニケーション能力とは|高める方法や話ベタでも実践できる鍛え方について解説
こんにちは。社内コミュニケーションツール「Talknote」Magazineチームです。
「コミュニケーションが苦手」
「コミュニケーション能力をもっと高めたい」
このようにお悩みの方は多いのではないでしょうか?
日常生活や仕事においてコミュニケーションスキルは欠かせず、コミュニケーション能力の高さが周囲との信頼関係や成果にも直結します。
この記事では、コミュニケーションの必要性やコミュニケーション能力を高める方法についてご紹介します。
話ベタでも、少しの心がけでコミュニケーション能力を向上させることができますよ。
コミュニケーション能力について理解しよう
コミュニケーション能力とは、家庭生活・社会生活の中で「人と円満な関係を築く力」のことを指します。
また、ビジネスシーンにおいては「仕事を円滑に進めるための情報伝達力」もこれに含まれます。
一方通行な会話はコミュニケーションではない
コミュニケーションは、自分の考えや情報をただ伝えるだけでは成り立ちません。
コミュニケーションの語源はラテン語の「コミュニス(Communus)」であり、これには「共有」や「共通」という意味があります。
この言葉が示す通り一方的な情報発信はコミュニケーションとは言えず、お互いが情報を発信し受け入れ合って意思の疎通を図ることでコミュニケーションが成立します。
「人付き合いに積極的=コミュニケーション能力が高い」ではない
コミュニケーション能力が高いと聞くと、誰とでも気軽に話ができる外交的な人を想像するかもしれません。
しかし、単に人付き合いに積極的なこととコミュニケーション能力の高さは全くの別物です。
コミュニケーションとは前述の通り、双方向の対話によって成立するものです。
真にコミュニケーション能力を備えている人は、相手の気持ちを細やかに察知し、気遣いながら会話ができます。
内向的でも相手を気遣った会話ができる人はコミュニケーション能力が高いと言えますし、反対に外交的でも自己表現ばかりで対話ができていなければコミュニケーションがとれているとは言えません。
言語を用いたバーバル・コミュニケーション
バーバル・コミュニケーションとは、言語を用いたコミュニケーションです。
口頭での会話はもちろん、例えばメールやチャットツールでのやり取りもこれに分類され、自分の考え・価値観・知識などの情報を言葉にして相手に伝えます。
また、言葉として発せられた情報を受け取るのもバーバル・コミュニケーションです。
バーバル・コミュニケーションでは、情報を言語化する力、言葉を正確に受け取る力が求められます。
言語を使わないノンバーバル・コミュニケーション
ノンバーバル・コミュニケーションは、言語以外のコミュニケーションを指します。
対面で会話をしているときも、人は表情や目の動き、声のトーンや身振り手振りなどを通して情報を伝えたり受け取ったりしているのです。
こうした「非言語」のコミュニケーションに関する「メラビアンの法則」という研究があります。
この研究では、人が相手の感情を読み取る際に情報の55%を視覚(表情・視線・しぐさ)から、38%を聴覚(声のトーン・話すスピード)から得ていることがわかっています。
一方、多くの方がコミュニケーションの主と感じているであろう言語(話の内容)から得られる情報はたったの7%でした。こうしてみると、非言語コミュニケーションがいかに重要かがわかるでしょう。
コミュニケーションを構成する4つの要素
前述の通り、コミュニケーションは「伝える」「受け取る」の双方向の情報伝達で成り立ちます。
そしてコミュニケーションには「言語」「非言語」の2つがあり、それぞれに「伝える力」と「受け取る力」が必要です。
このように、コミュニケーションに必要なスキルは大きく4つに分類できます。
- 言葉で伝える力
- 聴く力
- 言葉を使わず伝える力
- 感じ取り読み解く力
以下で1つずつ解説します。
言葉で伝える力
まず1つ目は、バーバル(言語)・コミュニケーションにおける伝える力です。
話を分かりやすく効果的に組み立て、適切かつ的確な言葉選びで情報を伝えるプレゼンテーションスキルが求められます。
言葉で伝える力が備わっていないと、自分の考えを論理的に伝えたり、相手の理解力に合わせて説明し、相手を説得することが困難になるでしょう。
聴く力
聴く力は単に「言葉を聞く」のではなく、相手の話を聞いて「要点を押さえ正確に理解する」力を指します。
聴く姿勢次第で、相手の会話を引き出すことも、伝える意欲を失くしてしまうこともできます。
何度もお伝えしているように、コミュニケーションは一方的に話すだけでは成立しません。
相手の話を聴いて共感したり質問したりしながら会話を深め、相手を理解し、信頼関係を築けなければなりません。
「聴く力」は、コミュニケーションの要素の中でもとても重要なものと言えるでしょう。
言葉を使わず伝える力
ノンバーバル(非言語)・コミュニケーションにおいても、伝える力が必要です。
例えば、「すごい」という言葉でイメージしてみましょう。
興奮気味に驚きを込めた声でいうと感嘆の気持ちが伝わります。しかし、冷ややかな視線を送りながら嘲笑するように言うと皮肉として受け取られてしまうでしょう。
こうしてみると、言語以外の伝える力がコミュニケーションに与える影響の大きさがよくわかりますね。
メラビアンの法則でご紹介したとおり、人は情報の93%を視覚や聴覚から得ており、言葉を使わずに情報を伝える力はコミュニケーションにおいて欠かせない要素です。
感じ取り読み解く力
最後の要素である「感じ取り読み解く力」は、言葉として表れていない部分を感じとり、そこにある相手の気持ちや本音を読み取る力です。
例えば、プレゼントを渡した相手に「ありがとう、嬉しい」と言われたときを想像するとわかりやすいでしょう。
「喜んでもらえてよかった」と感じることもあれば、「あれ?プレゼント外したかな…」と感じた経験がある方もいるのではないでしょうか。
私たちは表情や目の動き、声色などの情報を得てこうした言葉の裏を感じ取りますが、この力が不足している場合、間違ったコミュニケーションに気付けません。
気持ちの良いコミュニケーションを取るには、相手の踏み込んでいい部分・これ以上踏み込まれたくない部分をしぐさや声色から感じ取り、本心を読み解く力が必要です。
コミュニケーション能力を高めるメリット
ここでは、コミュニケーション能力を高めることで得られるメリットを3つご紹介します。
- 充足感が得られる
- 良好な人間関係・信頼関係が築ける
- 仕事を効率よく進められる
充足感が得られる
人は、他者との円滑なコミュニケーションで精神的な充足感を得ることができます。
人は「社会的な生物」であり、他者とのかかわりを断って生活するのは困難です。
人間の欲求を階層化した「マズローの欲求5段階説」という心理学論がありますが、そのうちの「社会的欲求」と「承認欲求」は、他者とのコミュニケーションなしでは満たされません。
コミュニケーション能力を高められれば、集団に所属したり他者に受け入れてもらう(社会的欲求)ことが容易になるでしょう。
また伝える力で効果的な自己表現や、聴く力を磨いて他者に寄り添う力が身につけば、他者に認められ高い評価が得られる(承認欲求)こともあるでしょう。
このように、コミュニケーション能力の向上は人間が持つ基本的な欲求を満たし、生活を豊かにしてくれます。
良好な人間関係・信頼関係が築ける
コミュニケーション能力を高めることで、他者との摩擦や誤解を防いで良好な人間関係が構築できます。
「感じ取り読み解く力」でご紹介したように、コミュニケーション能力が不足している人は相手の本心や「踏み込んではいけない部分」に気付くことができません。
反対に、これを感じ取れる人とのコミュニケーションは心地よく、適切な距離感で信頼関係を深めることができます。
こうして築いた良好な人間関係や信頼関係は前述の充足感にも繋がり、精神的な安定を得ることができます。
仕事を効率よく進められる
コミュニケーション能力が高まれば、情報伝達やフィードバックがスムーズになり、効率的に仕事を進められるようになります。
仕事においては情報が正確に伝わることが重要であり、誤解やミスが生じるとトラブルに繋がります。
特に、他者との協力や意思疎通が求められる場面では、コミュニケーション不足が原因で混乱や遅れが生じることもあるでしょう。
このように、仕事の成果はコミュニケーション能力に大きく依存しています。能力を向上させることで、トラブルを未然に防ぎ、効率的かつ効果的に成果を出せるでしょう。
コミュニケーションに悩む人が抱える問題点
次に、コミュニケーションが苦手な方が抱える問題点について見ていきましょう。
- 話がまとまらず要点がつかめない
- 自分の話ばかりする
- 相手を否定する
- 話を最後まで聞いていない
話がまとまらず要点がつかめない
コミュニケーションが苦手な人の話は、内容が散らかっていて結局何を伝えたかったのかがわからないことがよくあります。
これは、一度にすべてを伝えようとすることが原因です。
言いたいことがたくさんあっても、それを次々と話してしまうと重要なポイントが埋もれて伝わらなくなってしまいます。
また、自分の中で思考がまとまらず、会話の目的・伝えたいポイントが明確になっていないことも話の意図がわかりにくくなってしまう理由の1つと考えられます。
自分の話ばかりする
コミュニケーションがうまくいかない人は、自分の話ばかりで相手の話を聴けていないかもしれません。
自分の話を聴いてもらえないと感じると、相手は興味を失ってしまうだけではなく関係を悪化させる原因にもなります。
会話においては、自分・相手ともに話す時間を4~6割にすると会話が弾むことが研究でも明らかになっています。
コミュニケーションがうまくいかないと感じている方は、相手の話を奪っていないか振り返ってみましょう。
相手を否定する
コミュニケーションがうまく取れない人は、相手を否定してしまっている可能性があります。
また相手を否定してしまう人は、先述の「自分の話ばかりする」にも当てはまっていることが多いでしょう。
相手の話に対して、「いや、でも…」と切り込み自分の考えを押し付けていないでしょうか。
こうなると相手は自分を尊重してくれないと感じ心を閉ざしてしまうため、円滑なコミュニケーションは取れません。
話を最後まで聞いていない
コミュニケーションで悩む人は、相手の話を最後まで聞いていない可能性があります。
コミュニケーションにおいて重要な聴く力が不足しており、話の展開が見えたら先回りして話したり、最後まで聞かずに遮って自分の意見を述べたりしていないでしょうか。
これも、相手の話す意欲を削ぐ行為です。
また途中でわかった気になって話し始めても、話を最後まで聞かないがために要点を汲み取れていない可能性があり、誤解やすれ違いの原因となります。
コミュニケーション能力が高い人の特徴
続いて、コミュニケーション能力が高い人の特徴を3つご紹介します。
- 「話を聞いてくれる」という安心感がある
- 相手を尊重した言葉選びができる
- 伝えたいことが明確
「話を聞いてくれる」という安心感がある
コミュニケーション能力が高い人は、相手に「安心感」を与える聞き上手です。
この人とは安心してコミュニケーションがとれると感じてもらえれば、相手は安心し、落ち着いて自分の考えを伝えられます。
この安心感は、相手に関心を持って傾聴し、深く理解しようとする意識や態度から生まれます。
さらにこのような意識を持って人と関われる人は、表情や仕草といった非言語のサインを読み取る力もあり、総じてコミュニケーション能力が高いと言えるでしょう。
相手を尊重した言葉選びができる
コミュニケーション能力が高い人は、相手を尊重した言葉選びをしています。
たとえ意見が異なったとしても一旦受け入れることで相手の考えを尊重する姿勢を示し、否定するような言葉を使いません。
そのうえで「このような視点でも考えられませんか?」と提案し、相手を尊重しつつお互いの意見を交わすのです。
このように、コミュニケーション能力が高い人は相手の感情や立場を考慮した言葉遣いで、建設的なコミュニケーションを取り信頼関係を構築しています。
伝えたいことが明確
コミュニケーション能力が高い人の話は、伝えたいことが明確で誰が聞いてもわかりやすいです。
また、コミュニケーションに悩む人の問題点として「話がまとまらず要点がつかめない」ことを挙げましたが、伝え方にはコツがあります。
後ほど解説しますが、伝え方が上手な人は「結論」から話しはじめます。
これによって、相手は今何について話しているのかを即座に理解できるのです。
このように伝える順序を工夫できる人、また思考を整理し何を伝えたいのかを自分の中ではっきりさせられる人はコミュニケーション能力が高いと言えます。
【話ベタでも大丈夫!】コミュニケーション能力を高める方法
最後に、コミュニケーション能力を高める方法について解説します。
話ベタだから無理ということはなく、コミュニケーション能力は鍛えることができるものです。
ぜひ以下に挑戦してみましょう。
- まずは「聴く力」を育てる
- 相手の言葉をすぐに否定しない
- 相手をよく観察する
- 結論から話すことを意識する
- 本やメディアから学ぶ
- ツールを活用する
まずは「聴く力」を育てる
「コミュニケーションに悩む人が抱える問題」で示した通り、コミュニケーション下手な人は「聴く力」に課題を抱えている人が多い傾向にあります。
まずは自分の「話したい欲求」を少し抑え、相手の話を最後まで聞くことから始めてみましょう。
相手が話している間は、軽い相槌や頷き、アイコンタクトで返答します。
また、相手が話し終わってもすぐに自分の話をするのではなく「具体的にどうだったの?」「もっと詳しく教えて」というように、相手への理解を深めるコミュニケーションを重視しましょう。
相手の気持ちや立場を理解しようとする姿勢を持ち、じっくりと話を聴く習慣を身につけましょう。
相手の言葉をすぐに否定しない
気持ちのいいコミュニケーションを取るには相手の言葉を受け入れることが大切ですので、「でも」「だって」などの否定の言葉は使わないようにしましょう。
誰しも、自分を否定する人とは積極的にコミュニケーションを取りたくありません。
反対意見を述べることは悪いことではありませんが、最初から否定してしまうと相手はそれ以上のコミュニケーションを望まなくなってしまいます。
また、相手を否定してしまいがちな人は「自分こそが正しい」と考えがちです。
まずはこの思考を捨て、自分にどんな意見があろうと「一旦相手の意見を受け入れる」ところから始めてみましょう。
相手をよく観察する
相手の言葉を聞けるようになったら、次は言葉以外に読み取れる情報がないかよく観察してみましょう。
これまでご紹介してきたように、表情や目の動き、声色や身振り手振りから得られる情報はたくさんあります。
相手の本音や言葉の裏を理解するために、非言語による表現を感じ取り読み解く力は欠かせません。
会話の中の小さな変化を見逃さないよう注意を払うことを習慣づけてください。
結論から話すことを意識する
伝えたいことを確実に伝えるためには、結論から話し始めることを意識しましょう。
結論を先に伝えることで、相手は今から何の話をするのかがわかり、話の流れを予測しやすくなります。
コミュニケーション能力が高い人は、伝え方の順序を伝わりやすいように工夫しています。
話すのが苦手だという方は、まずは「結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→再び結論(Point)」の順で伝える「PREP法」を活用してみましょう。
これだけで相手が理解しやすくなり、共感を得やすい話し方ができるようになります。
本やメディアから学ぶ
「どうやって伝えたらいいかわからない」という人は、伝え方や表現の仕方の引き出しを増やしてみましょう。
本・ニュース・情報番組・ドラマ・バラエティ番組などは、相手を引き込むコミュニケーションや表現方法がたくさん詰まっています。
好きなジャンルで学ぶことができる、気軽に実践しやすい方法です。
説得力のある喋り方や相手を気遣った言葉遣いなど、どんなシーンでどんな伝え方をしているかを観察し、自身のコミュニケーションに活かしてみましょう。
ツールを活用する
どうしてもうまく話せない場合、口頭でのコミュニケーションにこだわる必要はなく、ツールを活用するのも1つの手段です。
メールやチャットツールを利用すれば、何度でも言葉を選びなおしたり、内容を落ち着いて整理してから伝えることができます。
ビジネスシーンであれば大勢に伝達が必要なこともありますが、ツールを使えば大勢と一斉にコミュニケーションを取るのも容易で効率的です。
Talknoteは、このような効率的な情報共有はもちろんタスク管理やチームの状況把握にも活用できます。
過去のやり取りも見返せるため、情報や認識のねじれが起きにくいのもポイントです。
Talknoteは無料トライアルも実施していますので、気軽に試してみるとよいでしょう。
「伝わる」だけではなく「残る」情報共有ツールが、効率的なコミュニケーションをサポートしてくれます。
コミュニケーション能力まとめ
コミュニケーション能力は鍛えることが可能です。
人間関係を円滑にし、仕事や生活の質を向上させるためにはコミュニケーションが不可欠です。
記事でご紹介したことを参考に、できることから少しずつ始めてみましょう。
相手を尊重し、聞く姿勢を大切にして、結論から話すことを意識するだけで相手が受け取る印象を大きく改善できます。
少しの心がけで、スムーズにコミュニケーションが取れるようになりますよ。