従業員満足度(ES)とは?向上のメリットや高め方について解説 | Talknote Magazine

従業員満足度(ES)とは?向上のメリットや高め方について解説

人手不足による採用コストの上昇や、人材の流動性が高まる中でも優秀な社内人材をつなぎとめておくために、従業員満足度(ES)を重視する企業が増えています。

  • 従業員満足度(ES)について、具体的な内容が知りたい
  • 従業員満足度(ES)の高め方について知りたい
  • 従業員満足度(ES)が向上することで得られるメリットを知りたい

このように考えている管理職の方に向けて、従業員満足度を上げて社内人材を活性化する方法を解説します。

この記事では、従業員満足度(ES)を高めることで企業が得られるメリット、従業員満足度(ES)を構成する要素や高める方法を解説し、従業員満足度が向上した事例を紹介します。

ぜひ最後までお読みいただき、参考にしてください。

従業員満足度(ES)とは?

「従業員満足度(ES)」とは、職務内容、労働環境や待遇、人間関係、福利厚生などについて社員の満足度を表す指標です。英語では「Employee Satisfaction」と呼ばれており、頭文字をとってESと呼ぶこともあります。

少子化の影響による人材不足や人材の流動性が高まったことなど、優秀な人材確保が大きな経営課題となっている中で、従業員満足度を重視する企業が増えています。

従業員満足度を高める3つのメリット

従業員満足度を高めることは、従業員側にメリットがあるのは当然ですが、企業側にも大きなメリットがあります。

「定着率の向上」「生産性の向上」「顧客満足度の向上」という3つのメリットについて解説します。

1. 人材の定着率が向上する

従業員満足度が高い職場では、人材の定着率が向上します。今の職場が働きやすく、やりがいがあるのであれば、わざわざリスクをとって転職しようと考えなくなるからです。

人材の定着率が向上すれば補充の採用をする必要がなくなり、採用や教育、人材育成にかかるコストを削減できます。近年の人手不足で採用コストは高まってきているため、大きなメリットとなります。

また、従業員満足度が高ければ、従業員からの紹介を受ける「リファラル採用」を導入しやすくなり、採用コストを抑えることにつながるのです。

2. 組織の生産性が向上する

職場環境が働きやすくなり、やりがいを感じられるようになれば従業員の仕事に対する意欲が高まり、自分から積極的に取り組むようになります。

社内のコミュニケーションが活性化され、目的に向けて新しい企画や改善のアイデアが出やすくなるでしょう。

こうした積み重ねで職場の生産性が向上し、企業全体の業績アップにもつながることが期待できます。

3. 顧客満足度(CS)や業績の向上につながる

企業に貢献しようとする意識が高まり、より良いサービスや商品を提供しようと能動的に取り組む従業員が増えます。

社員のモチベーションが高まると、業務の質が上がります。そうなれば顧客へもより良いサービスを提供できるというわけです。顧客からのニーズや要望にも積極的に対応するため、顧客満足度の向上につながるでしょう。

この仕組みを簡単に示したものに総合シンクタンクの三菱総合研究所が提唱していた「満足のピラミッド」があります。以下の図をご覧ください。

満足のピラミッド図

業務向上を支える要素として「顧客満足」「社員満足」「組織間満足」があります。この3つの満足の実現によって業務が向上すると、さらにポジティブな循環が生まれます。このように好循環が作られていくと、企業の利益向上へとつながるのです。

従業員満足度(ES)を構成する5つの要素

従業員満足度を高める施策を実施しようとしても、漠然としていてどこから手を付けていいかわからないかもしれません。

従業員満足度を構成する要素に分けて、各要素の満足度を向上させる施策を考えていくといいでしょう。従業員満足度を構成する5つの要素をそれぞれ解説します。

1. 企業理念や方針に共感できること

企業が掲げる理念や方針、ビジョンに共感できることが、組織の一員であるという意識の基本となります。理念や方針、ビジョンが浸透し深く共感できてれば、それを実現するため従業員自らが考え行動するようになります。

2. 仕事に対してやりがいを感じられること

自分の能力やスキルが活かせる仕事、自分が誇りに思える仕事、自分の成長が感じられる仕事は、やりがいを感じられもっと続けたいと思うものです。

企業側の人材の配置や教育体制などを通じて従業員が意欲的に仕事に取り組む仕組みづくりを進めるといいでしょう。

3. 事評価制度が適切であること

自分の頑張ったことや成果が適切に評価されることで、満足感や安心感につながります。そして、さらに向上しようというモチベーションを生み出すでしょう。

逆に、自分への評価に対する不満が積み重なると、組織への不信感につながり、意欲を低下させる原因となります。

不満に思っていることを早期に把握して人事評価制度の見直しをしていくといった対策が効果的です。定期的にアンケート調査を実施して人事のあり方や人事評価の方法について質問を行い、調査結果を可能な限り取り入れていくといいでしょう。

4. 良好な人間関係であること

社内の人間関係は、働き方や従業員の仕事に対する意欲に大きな影響を与えるポイントです。

良好な人間関係の組織では自分の居場所が確保されていて、安心して自分の意見を発信できるのです。

そうした環境ではコミュニケーションが活発になり、新たなアイデアや改善の提案が出やすい傾向があります。

5. 福利厚生や職場環境が整っていること

給与にプラスして得られるメリットである手当や休暇、支援制度などの福利厚生や、働きやすいオフィス環境は従業員が気持ちよく仕事に向かう意欲につながります。

目に見えるわかりやすい従業員満足度の要素です。

従業員満足度(ES)を高める4つの方法

従業員満足度はどのように高めていけば良いのでしょうか? ここでは、その具体的な方法をご紹介します。

従業員満足度を考える上で参考にしたいのが「ハーズバーグの動機付け衛生理論」です。アメリカの臨床倫理学者ハーズバーグ(1923〜2000年)が提唱したモチベーション理論で、「仕事の満足感を引き起こす要因」と「不満を引き起こす要因」が異なるというもの。前者が動機づけ要因、後者が衛生要因ともいわれています。

  • 動機づけ要因→仕事への達成感や自己成長、責任範囲の拡大など
  • 衛生要因→会社の方針、労働環境、給料、労働時間など

つまり、不満をいくら取り除いても満足感を高めることは難しく、その満足感を高めるには前者の「動機づけ要因」にアプローチする必要があるということです。

これらを踏まえた上で、以下の方法を参考にしてみてください。

1. 社内コミュニケーションを活性化する

社員のモチベーションを高めるために欠かせないのが「社内コミュニケーションの活性化」です。

社内の人間関係は、常に離職理由の上位に挙げられています。気軽にコミュニケーションできる雰囲気を作り、人間関係を改善することが従業員満足度アップには必要です。

コミュニケーション量が少なくどこか殺伐としている、若手社員が発言しにくい、といった社内の雰囲気に悩みを抱えている企業も多いはず。まずこれらを打開しないかぎり従業員満足度は高まらないでしょう。

社内コミュニケーション活性化のために有効な手段のひとつが「社内SNS」。
グループ機能やタスク管理機能、スタンプ機能など、社内のスムーズなコミュニケーションを助けてくれます。

また社内に決まった席を設けない「フリーアドレス制」もおすすめです。自分の席が決まっていると、決まった人とばかり話してしまいます。そこで、あえて席を決めないことで、他チームや他部署の人と話すことができ、社内のコミュニケーションが円滑になるのです。

2. 目標を「数値化」する

会社の目標・社員の目標を「数値化」させることも重要です。抽象的な目標では「何をもって達成されたのか?」が不明瞭ですよね。目標を数値化し具体的にすることで、仕事に対する姿勢や方針が明確になるとともに、達成したときの満足感も得られやすくなります。

また、達成したときには正当な評価を受けることになるため、結果として社員の目標達成へのモチベーションが高まるのです。

3. 社員の意見を積極的に採用する

社員の意見を積極的に取り入れることは、先ほど動機づけ要因としてあげた「社員の責任範囲の拡大」につながります。

もちろん最終的な経営判断の実権を握っているのは経営幹部です。しかし、社員の声を軽視しては、従業員満足度の低下を招いてしまうでしょう。

数ある意見の中で「これは良い!」と思うものは積極的に採用するようにしましょう。社員も「提案したからには頑張らなければ!」という気持ちになり、仕事へのモチベーションが高まります。

また、モチベーションアップに加えて、「自分の意見が認められた」という自信や自己肯定感が得られるようになるのです。

「言ってもムダ」という状況を減らすことで仕事のやりがいや満足度の向上につながります。

4. 福利厚生を充実させる

福利厚生の充実は、単純かつもっとも効果があると言えるでしょう。福利厚生は、社員にとって「目に見える利益」であり、それらが上がることはモチベーション向上にもつながります。

中でも代表的なのが「住宅・家賃補助」「食堂・昼食補助」です。
もらった給料の中でも、家賃や食費は大きな割合を占めます。そんな中で衣食住の補助を受けられるというのは、社員としても高い満足度を感じられるのです。

従業員満足度が向上した事例

従業員満足度が上がった企業の事例についてご紹介します。
弊社が提供する、コミュニケーションをベースに生産性向上や業務の効率化を実現するだけでなく、人・組織の課題解決をお手伝いするカルチャーマネジメントツール「Talknote」を導入して、従業員満足度アップに成功した事例です。

【事例1】メーキュー株式会社

メーキュー株式会社は、「おいしさ楽しくMAKE for YOU」のコンセプトのもと、愛知県を中心に学校給食や病院給食、社員食堂といった給食サービスを行っている会社です。

1960年に創業された同社では、長いあいだ紙やメールといったコミュニケーションツールが使われていたそう。良くも悪くも “昔からの伝統” が染み付いていたため、若手メンバーが発言しにくかったり、全体のコミュニケーション量が少なくなったりしていたようです。

また同社では「2025年までに給食業界で日本一従業員満足度の高い会社になる」という目標を掲げていたため、コミュニケーションの質を高める必要がありました。そこでTalknoteの利用を開始。従業員満足度の具体的な効果は以下のとおり。

  • Talknote上で「褒め合う文化」が形成され、社員の承認欲求が満たされるようになった
  • 承認文化が根付いたことで「もう1回チャレンジしよう」と思う社員が増えた
  • 情報共有がスムーズになったことで、社員の生産性がアップした

社員の承認欲求が満たされたことで、生産性が高まり、組織全体のモチベーションも上がった事例です。Talknoteの、いいね! ボタンやオリジナルスタンプによって社内コミュニケーションが以前よりはるかに円滑になったそう。

【参照】[活用事例] メーキュー株式会社

【事例2】株式会社ベネフィットライン

株式会社ベネフィットラインは、ホテルやオフィス、ブライダル会場、飲食店といった商業施設の設計・施工を手がける建設会社です。優れたデザイン力を武器に年間100件もの空間創りを行っています。

業績こそ順調に見える同社ですが、Talknote導入前は「他部署との連携がうまくいかず社員がストレスを抱えていた」「ナレッジ共有がうまくできていない」といった問題を抱えていたそう。社内コミュニケーションの「ズレ」によって従業員満足度が下がっていたのです。
それらを改善するために、社内専用のコミュニケーションツールとしてTalknoteを導入。従業員満足度向上の具体的な効果はこちら。

  • 会社全体の動きが「見える化」されたことで、「他部署の状況が見えにくい」というモヤモヤが改善された
  • 困ったときにいつでもSOSが出せる環境が整ったことで、社員に安心感を与えられた
  • いいね!やコメントで社員同士が褒め合うことで、一人ひとりのモチベーションが上がった

Talknoteのオープンなコミュニケーション、スピード感によって従業員満足度が向上した事例です。

困った社員がいたときにTalknoteを使ってすぐに手を差し伸べられるため、社員一人ひとりが安心して働けるようになったといいます。

【参照】[活用事例] 株式会社ベネフィットライン

まとめ

日本社会ではここ10年ほど、人材不足が続いており、採用コストの上昇が経営課題となっています。

優秀な人材を自社につなぎとめておくことができるよう、戦略的に従業員満足度を高める施策をうつことが重要です。

従業員満足度を高め、優秀な人材の確保だけでなく、社員の生産性や顧客満足度の向上を図るためにも、自社での取り組みを改めて検討してみることをおすすめします。

近年、Talknoteのような、情報共有や社内コミュニケーションを活性化させるツールを活用することで、従業員満足度をアップさせる事例が増えています。Talknoteならビジネスユースに最適な上、無料トライアルができますので、ぜひ一度お試しください。

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